こんにちは、加藤です。
ドメイン起動時のオプションである、「--backup
」「--cached-dc
」を調査しました。
各起動オプションについて
・backup
ドメインコントローラの設定を保存します。
・cached-dc
backupオプションで保存したドメインコントローラの設定を使用し、ホストコントローラを起動できます。
実行例
以下に、ドメインの構築から起動までの手順を記述します。
(EAP6.2はインストール直後の状態と仮定します)
1. add-user.shを使用し、管理ユーザを登録
2. domainフォルダを同じ階層にコピーする
コピー後のフォルダ名はnode1・node2とする
3. node1/configuration以下のhost.xmlを修正
ホスト名:node1
各バインドアドレス:127.0.1.1
ドメインコントローラ(デフォルトのままで良い):
<local/>
4. node2/configuration以下のhost.xmlを修正
ホスト名:node2
各バインドアドレス:127.0.1.2
ドメインコントローラ:
<remote host="127.0.1.1" port="9999" security-realm="ManagementRealm"/>
5. サーバグループの設定
サーバグループ名:cluster
プロファイル:full
ソケットバインディンググループ:full
6. サーバの設定
・node1
サーバ名:cluster1
サーバグループ:cluster
・node2
サーバ名:cluster2
サーバグループ:cluster
7. node1・node2を起動
以下のコマンドを上から実行する
./domain.sh --Djboss.domain.base.dir=/JBOSS_HOME/node1/
./domain.sh --Djboss.domain.base.dir=/JBOSS_HOME/node2/ --backup
※node2を起動したとき、JBOSS_HOME/node2/configuration以下に「domain.cached-remote.xml」が生成される
8. node1・node2を停止させた後、node2のみを起動
Ctrl + cコマンドでnode1・node2を停止させ、以下のコマンドを実行する
./domain.sh --Djboss.domain.base.dir=/JBOSS_HOME/node2/ --cached-dc
正常にnode2が起動すると思います。
所感
通常の起動を行っている場合、ドメインコントローラが一度使用不可になった時、復帰するまで全ノードが使用できませんでした。
バックアップがホスト側に残るため、仮にドメインサーバのHDDがクラッシュしても起動させることができます。
実運用を行う場合、非常に有効だと思います。